信州・野生の横顔:ミヤマクワガタ 大あご武器に争う
子供たちに人気の昆虫といえば、カブトムシと並んでクワガタムシが挙げられる。夏の雑木林でクヌギやナラの樹液には多くの昆虫が集まるが、中でも力の強いクワガタムシとカブトムシは横綱的存在で、これに対抗できるのはスズメバチくらいだ。8月半ば、松本市郊外の里山でクヌギの樹液に来たミヤマクワガタの雄を見つけた。はさみのような頭部の大あごは他の虫と争う時の強力な武器で、カブトムシも大あごではさんで投げ飛ばす。
近づいて「ハッ」とした。すぐ横にオオスズメバチがいる。両者はわずかな距離を置いて樹液を吸っていた。子供時代、虫捕りに行った雑木林で同様の場面に遭遇し、手が出せず「スズメバチさえいなければ……」と思ったことが懐かしい。
ミヤマクワガタはやや山地性の種だ。乾燥に弱く、都市化の進展で数が減っているという。カブトムシの良きライバルとしても、今後も健在でいてほしい。
2008-09-29 16:00








